Windows Server 2022 評価版をOracle VirtualBox にインストールする方法を紹介します。
VirtualBoxで使う上で、役に立つノウハウも載せておきます。
・Windows Serverが重たいときの設定の変更方法
・Windows 2022へのリモートデスクトップ接続の手順
昔は、有料のMSDN(Microsoft Developer Network)に入らないとWindows OSのISOファイルは入手できませんでしたが
マイクロソフトも変わってきましたね。
インストール後、180日間の評価版として利用できます。
Windows Server 2022 ISOファイルダウンロード
Microsoftの公式サイトでISOファイルをダウンロードします。
日本語版を選択します。
ファイルサイズが約4.8GBあるので、少し時間がかかります。
日本版のファイル名:SERVER_EVAL_x64FRE_ja-jp.iso
マイクロソフト Windows Server 2022 評価版isoダウンロード【MS公式】
Oracle VirtualBoxで仮想マシンの作成
インストール環境
Windows 10 Home Edition のOracle VM VirtualBox上に、仮想OSとしてWindows Server 2022をインストールする手順で説明します。
仮想マシンの作成
VirtualBoxを起動し、「新規(N)」を選択します。
仮想マシンの種類を指定
以下の情報を入力し、「作成」を選択します。
・名前:任意の名前を入力 (“Windows 2022″など分かるように)
・タイプ :Microsoft Windows
・バージョン:Windows 2022 (64-bit)
*Windows 2022 が表示されない場合は、VirtualBoxの最新版をインストールしてください。
メモリサイズを指定
メモリサイズは、2048MBで作成します。後で増やすことも可能です。
ディスクサイズを指定
ディスクは50GB必要とありますが、インストール直後に作成されるファイルは10GBでした。
ディスクに余裕があればこのまま作成してください。
その他の設定はデフォルトのままで問題ありません。
ISOファイルを選択
ダウンロードしたWindows 2022のISOファイルを選択します。
インストール開始
「起動(T)」ボタンを押します。
[次へ(N)]ボタンを押します。
OSの種類を選択
WindowsでGUI操作をしたいので、「(デスクトップエクスペリエンス)」を選択します。
インストールの種類
新規のインストールなのでカスタムを選択します。
(アップグレードでも全くの新規インストールなので可能だと思いますが)
Administrator管理者のパスワード設定
Administrator管理者のパスワードを設定します。
忘れないようにメモしておいてください。
インストール完了
この画面が出たら、インストール完了です。
Windows Server 2016に比べたら、インストール時に設定する項目が減りましたね。
Windows 2022にログイン
「入力」–「キーボード」 –「送信 Ctrl + Alt + Del 」を選択するとWindowsのログイン画面が表示されます。
Windows Serverが重たいときに設定を変更
仮想OSで使うCPUのコア数を変更
仮想OSで使うCPUのコア数を増やします。
マシンに搭載されているコア数の半分程度割り当てて様子をみてください。
[設定] – [システム] – [プロセッサー]タブで、[プロセッサー数]を設定します。
今回の検証マシンは6コアなので、3を割り当てました。
仮想OSで使うメモリ量を変更
Windows 2022のメモリが足りない場合は、仮想OSで使うメモリ量を増やします。
4096MBに変更。(PCの搭載メモリは超えないように)
メモリとCPUの使用率は、Windows 2022のタスクマネージャーで確認できます。
タスクマネージャーで割り当てたコア数とメモリサイズで動作していることが確認できます。
負荷を見ながら、コア数やメモリサイズを適切な値に変更しましょう。
Windows10からWindows2022にリモート接続
VirtualBoxの画面でWindows2022を操作するより、Window10からWindows2022へリモートデスクトップ接続したほうが、操作性が良いです。
Windows 10 Homeエディションでも、リモートデスクトップ接続は可能です。
VirtualBoxのネットワークの設定
ローカルOSのWindows10と 仮想OSとして動作しているWindows 2022とネットワーク通信を行うためにブリッジアダプターに変更します。
[設定]-[ネットワーク]-[ネットワークアダプター]タブで、[割り当て]を[ブリッジアダプター]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
Windows 2022のリモート接続の設定
Windows 2022側でリモート接続を許可する必要があります。
[コントロールパネル] – [システムとセキュリティ] – [システム] – [リモート設定]の
「このコンピュータへのリモート接続を許可する(L)」をチェックします。
「ユーザの選択(S)」ボタンを押して、リモートデスクトップで接続するユーザを設定します。
初期状態ではAdministratorしか存在しないので、Administratorを追加します。
Window10からリモートデスクトップで接続
Window10からリモートデスクトップで接続します。
Windowsの検索窓で、「remote」と入力すると「リモートデスクトップで接続」アプリが表示されます。
接続先IPアドレスは、Windows Server 2022側で確認してください。
リモートデスクトップで接続すると、以下のようにフルスクリーンで画面操作が可能です。
(VirtualBoxの画面は使いづらいです。)
VirtualBoxの光学ドライブの設定を変更(ISOから起動しないように)
VirtualBoxの設定でISOファイルの設定を外しておかないと、起動時にISOが読み込まれて、またインストールから始まります。
[光学ドライブ]を選択し、「仮想ドライブからディスクを除去」を選択します。
「マイクロソフトソフトウェアライセンス条項が見つかりません」エラーの回避
発生パターン
「マイクロソフトソフトウェアライセンス条項が見つかりません」エラーでWindowsがインストールできないことがあります。
VirtualBox 7.0 と Windows Server 2022で発生しました。
回避方法
仮想VMの作成とWindows OSのインストールを同時に行うと発生します。
回避策のポイントは、仮想VMの作成とWindows のインストールを別々に行うことです。
VMwareを使っている場合も同じ回避策のようです。
(1)一旦、仮想VMだけを作成します。入れ物だけを作成します。
(2)「ディスクファイルを選択」からISOファイル(SERVER_EVAL_x64FRE_ja-jp.iso)で選んで「起動」ボタンを押して起動し、OSのインストーラを実行します。
あとがき(VPS for Windowsも便利)
評価版で180日も使えるので、アプリ開発でWindows Server 2022対応するときなどに助かります。
以前は、開発時の Windows Serverのライセンスで苦労していました。。
マイクロソフトさん、ナイスです。
最後に知っているとお得なことを紹介します。
クラウド上のWindows Serverがリーズナブルな価格で即日利用可能なVPSサービスが存在します。
動作検証などで1ヶ月利用などの用途にも使えます。
数か月間だけWindowsが必要な場合に非常に便利です。
物理サーバマシンを手配したことがある方は分かりますが。
物理サーバを用意する場合は、メーカーにサーバマシンの見積りを取って、手配をして搬入して設置し、Windowsをインストールしてネットワークなどを設定してやっと使えるようになります。(どんなに早くても週単位で時間がかかります)
「ConoHa」と「さくらVPS」では、契約アカウントの作成からWindows Serverが使えるまで、30分かかりません。
(他の会社のVPSは、次の営業日だったりと開始まで時間がかかります。)
ConoHa の VPSはさらに時間課金をサポートしているので、2,3日だけ使うという用途でも利用可能です。
私は記事を書くための調査や動作確認にConoHaのVPSを使っています。ローカルのPCにいろいろソフトをインストールするとWindowsが不調になるので。
Kindle出版しました
Visual Studio デバッグ関連のブログ記事を再編集してアマゾンのKindle本で提供しています。
Kindle Unlimited会員は無料(0円)で読むことができます。
Visual Studioの役に立つ情報も追加しているので、読みたい方は以下の記事もご覧ください。
Kindle出版で技術本を出版するノウハウも記載しています。