私は、20年以上ソフトウェア開発の最前線にいて、2,3年に一度ぐらい新人が入社して来て、直接または間接的に指導をすることが多い立場にいます。
新人によって、入社してからの伸びで大きな違いがあります。
入社時の能力差は、大学や大学院で学んだことに差があっても会社に入ってからの訓練量のほうが多くなるので、あまり問題になりません。
飲み込みが早いとか、カンがいいとか、センスがあるとかそういう数値化しにくい力に差があります。
そういう飲み込みが早い新人がいる一方、まったく伸びない新人がいるのも事実です。
では、そういった新人をどれくらいで受け入れる側の企業が見切りを付ける可能性が高いかを、IT分野(ソフトウェア開発)で紹介します。
ソフトウェア開発では3年が限度
ソフトウェア開発の部門では3年が限度です。
企業によってはもっと早い場合もあります。中小企業だと1、2年ぐらいです。
大目にみられるのは3年の理由
3年の理由を紹介します。
大きな企業の場合は、ある程度時間をかけて育てます。
・大体、3年で初級レベルの計画が行われ、OJTで進める。
・3年の終わりに技術報告書やプレゼンなどの発表などが行われる。
・3年ぐらいで資格やTOEICなど会社が最低限クリアすべき基準を設定する。
*OJT(On-the-Job Training)は、現場で実務を行いながら指導役が知識やスキルを教える教育訓練の略称です。
これによって、仕事のやり方、技術面の知識を身に着けて、初級クリアとなります。
更に中級など次の計画に進みます。
これがクリアできないと、大企業なら開発以外の他の部署への移動を勧めることがあります。
本人にとっても、同期や自分より後に入社した新人より、仕事ができないことが分かり、限界とストレスを感じてダメになるより、他の仕事をやってもらったほうがいいので、ある種の救済策です。
ただし、余力がある企業だけですね。。
まったく素養がない新人が稀にいる
まれに全く素養がない新人が入社して来る場合があります。
入社時の能力の問題ではありません。
指示通りに作業が全くできずに、メンターや上長から何度も同じ指摘を受ける新人がいます。
簡単な検査などをやらせてみても、少し検査内容が変わると同じようなミスを連発します。