仕事で話をしていてもどこか的が外れている返答をしたり、一度決まったことを後で勝手に変えて報告なしで作業している人っていますよね。
職場の後輩や部下などに「勘違いした」などと繰り返されて、自分の説明が悪かったのかと悩むことも。
確かに他人に物事を伝えたり教えたりすることは難しいのですが、相手にある程度の理解力がなければどんなに伝え方が上手くても伝わりません。
私は、20数年ソフトウェア開発部隊に所属し、定期的に新人が配属され、とりあえず実力を見るためにレベルが低い作業から段々と作業レベルをあげて仕事をさせることが多いのですが、何年かおきに、こういう人が出没しますね。
新人に限らず、ベテランでも他の部署で使えないと判断されるのは、理解力がない人が多いですね。
大抵の場合、改善しませんが、
理解力がない人の行動パターンを指示や指導する側が知らないと教える側がメンタルを壊します。
私もこのタイプの一人目の指導員(教育係)の時は、いろいろ教えればどうにかなると思っていましたが、全然改善されなくて非常に悩みました。
自分の教え方や説明が悪いのではないかなど。
理解力がない人の典型的な特徴
理解力がない人の典型的な特徴です。
私が、過去4,5人を指導して共通する傾向をまとめました。
実体験なので、精度は高いと思います。
ビックリするぐらいに、同じ行動パターンなんですよね。
・分かったふりをする、分かったつもり
・事後報告が多い
・Google検索で情報収集できない
・説明が下手
・自分が言ったことを忘れてしまう
・話や助言に対して聞く気がない
・天然で空気が読めない
1つずつ説明していきます。
分かったふりをする、分かったつもり
理解力がない人は会話や勉強で分からないことがあっても、そのまま放置してしまいがちな性格を持っています。
わからなくても問題ないと思っていたり、分からないことで怒られるのでは?
周囲からバカにされるのではなどと考えてしまいがちです。
理解していなくても分かったふりをしてやり過ごす傾向があるので、後からトラブルになってしまうということが頻繁に起こります。
正確には分かったふりではなく、分かったつもりの場合も多いです。
本人は分かったつもりでいるから、その場では質問しません。(分かった気になっているから質問も浮かびません)
後から、「これ、どういうことですか?」と質問してきます。
「えっ。最初の重要ポイントのそこから分からないの?」と唖然とします。
事後報告が多い
理解力がない人は、説明された内容や資料の情報を自分なりの独自解釈をしています。
問題や遅れが起きて理由を確認すると、最初から理解(解釈)がズレています。
「この資料と説明で、どうしてそう理解した?」と思うことが多々あります。
相手の話を正しく理解したと思い込んでいるからです。
そのために、浅い理解のままに物事を進めるので結果的にミスを犯してしまうことが頻繁に起きます。
指示を出した際にその場で復唱などで作業内容を確認させたとしても、なぜか指示通りできないのは細部を「勝手な解釈」していることが原因です。
本人は正しく理解していると思っているので、間違ったまま進めて、後で間違っていることに気が付いて事後報告になります。
「正しいと思っていたので、間違いに気付くのが遅くなり、連絡が遅れました」などが連発します。
また、独特な理屈の言い訳をよくします。(聞いてもほぼ理解できません。)
Google検索で調査や情報収集できない
理解力がない人は、Google検索で調査や情報収集が苦手です。当たり前ですが。
理解力がない人は、プログなど記事の内容を正しく理解できないために、調査している課題や問題に適合する情報の選別ができないために永遠と検索します。
調査などを依頼すると、外れの情報を持ってくるか、整理されていない全情報をそのまま持ってきます。
説明が下手
理解力がない人の話は「結局何が伝えたいのかよく分からない」ということが多いことも特徴の一つです。
何度も同じ話を繰り返したり、言葉が足りないために支離滅裂になったりします。
点と点が線でつながっていない状態で理解しているため説明が出来ないのです。
一連の流れで説明できません。
自分が言ったことを忘れてしまう
理解力がない人は大切なことを覚えておくという意識が薄い。
そのために他の人から言われたことだけでなく自分の発言さえも覚えていないことが多くあります。
「前に〇〇さん自身が言ったよね」とか指摘されることが頻発します。
「先週、言ってた話と違うけど」とよく指摘されます。
こちらがメールやチャットなどの履歴を転送して、やっと思い出す感じです。
話の内容を理解していなければ自分の発言を一貫することは不可能ですし、点でしか理解していないのですぐに忘れてしまいます。
逆に指導側は線で流れを覚えているので、線の流れから外れていると気が付きますが。
話や助言に対して聞く気がない
最初から最後まで人の話をしっかりと聞くことができないのも理解力がない人の特徴です。
聞いている様子でも話の途中で勝手に「こういうことだろう」と自分の中で結論づけてしまうのです。
相手の話をまっすぐに受け止めずに自分なりの独自解釈をしてしまいます。
そのため気が付くと見当違いな方向に仕事を進めてしまっているのです。
天然で空気が読めない
職場などで理解力がない人がいる場合では周囲がフォローしなければなりませんが当の本人は全く気付いていないというケースが多くあります。
他人の発言の意図を汲み取ろることができないので、見当違いな言動をしてしまいます。
若いうちは天然ということで許されることもありますが、社会に出て数年経ってしまうと容認されなくなります。
理解力がない人が配属されて思うこと
理解力がない人は自分の考え方(世界観)でしか物事を考えられないので、どんなに時間をかけて話をしても無駄だと感じています。
時間をかけても説明や文章が長いと理解できなくなるので、もうお手上げです。
理解力がないという状況は性格や性質からくる部分もあり、ハラスメントになるリスクが高く職場で改善するということは難しい問題と感じています。
一部の理解力が低い人は、不注意優勢型ADHDでは疑っていますが、これを指摘するとハラスメントと言われるから迂闊に言えないですね。
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数名の理解力がない人に対して、半年以上いろいろな作業をやらせて改善できないかと指導して来ましたが、すべての人が改善できませんでした。
本人の考え方や能力の限界だと割り切って見限ることも必要になると思い ます。
教える側がストレスでつぶれる可能性があることと時間の無駄なので。
結局、理解力は国語の読解力みたいなもので、別のスキルだから訓練方法が違うんですよね。
これは、開発部門が時間をかけてやることではないので手がないです。
こういうスキルを新人の研修で鍛えて、あるレベルを超えてから配属して欲しい。使えない不良資産が溜まるだけ。
正直、採用時に選別して欲しい。理解力がない人は明らかに質問に対する受け答えが変ですからね。
人事採用側の問題だと思う。
入社して来た本人も適性がないのに入ってきて、何もできずに不幸です。